縦位置グリップの必要性を文系の工学音痴が考えてみた

友人と神津島*で話していたことの切り抜きです。前後の流れなど、書いていないことも多くありますのでご了承ください。


今回の話しはじめは縦位置一体型をセパレート型*にすることは難しいのではないかっていうことから始まったと記憶*するので、いつもの縦位置賛歌ではなかったのはご了承いただきたいが、基本的に持ち運びや価格面で言ったらセパレート型の方に軍配があがるのは確か。

ここでは、縦位置一体型を望むのはフラグシップとそれに準ずるものであるとするので先ほどのセパレート型に挙げられる圧倒的利点は回避できるものとする。

フラグシップ相当の機材で最優先されるのは堅牢性、安定性だと思われる。ここに関して言えば、セパレート型で縦位置を付けた場合には外部の電子接点が生まれ、これは縦位置一体型に比べ堅牢性に欠けることは明らかである。また、大型バッテリーを採用できることにより、バッテリー電圧の安定が望め、低温時の撮影にもより高い順応性があると考えられる。

次に重要となるのがあらゆるプロカメラマンが撮影するときのストレスを徹底的に排除した操作性であると考える。これに関しては最重要事項の二つとの兼ね合いにより忖度*がなされる場合もあるのでご理解いただきたい。(チルト、バリアングル液晶がその最たる例と考える)操作系に関しては下位機種をサブとして扱う場合にある程度の共通性を持たせるために各社で異なる点が多いので、各社共通で見られることを例にあげる。いわゆる十時キーとAF-ONボタンの位置を正位置と縦位置でなるべく同じようにしたり、背面サブ液晶をつけることでメニューを開かずともコマンド操作で完結できることをより多くしたり、縦位置での前面ファンクションボタンの配置などがあげられる。また、セパレート型ではバッテリーがあるであろうグリップ部分にも色々な機器が詰め込めることにより、より多くの外部端子の接続ができるようなスペースの確保や、エンジンの大型・複数化、さらには今後出てくるであろうIBISのより精密な操作ができる機器の搭載も可能となってくるであろう。他人の意見にはなるが、D6を使ってステージ撮影を行う矢沢隆則*カメラマンによると、三脚座で固定された望遠レンズを使う際に、縦位置と正位置の切り替えでカメラを回す際にセパレート型はカメラの重心がマウント位置にはなく、一体型は重心がマウント位置にあるため回転がしやすいと言っている。これは何度も切り替えると、腕への疲労度の違いが大きく、縦位置一体型ではないと再現が難しいとしている。

これ以上の細かい縦位置一体型の有用性は個人的主観を多く含む可能性が高いので割愛するが、フラグシップ相当のボディに必要などんな状況でも確実に撮れるという目的を技術面で最大限答えられるようにした結果、縦位置一体型の採用になったものと考える。

これはエントリー機とまではいかないものの、下位機種に求められているものとはかけ離れた扱いのしやすさが結果として出てきているのではないだろうか。


脚注

*神津島···とある冬に男子4人で何故か伊豆諸島の神津島にいった人間とインシエナした人間から成る界隈。おもにLINEで活動している。筆者のツイッターでは「神津島界隈」として良く出てくる。

*セパレート型···縦位置一体型ではなくて、バッテリーグリップを別途装着する形のことを指す。「小型か大容量バッテリーを入れられるか選択できる」という意味でのセパレート。

*記憶···「神津島界隈」での縦位置一体型はなぜ必要なのかという議論を常日頃から重ね、いつの話かログを遡るのもめんどくさいので、「記憶」ということにして発言をさもあったかのように正当化している。

*忖度···ここでは所謂、取捨選択のことを指している。

*矢沢隆則···Nikonのフラグシップ機を使うプロのカメラマン。たまに強めの発言をする。Z9の発表の際、カメラ系YouTuberが「(α1は縦位置つけなかったのにNikonはつけたので)縦位置一体なんていらない」と言う趣旨の発言をし、的外れな指摘ばかりしたのを一蹴した動画を出し、全Nikonユーザーが泣いた。その動画のURLを貼っておく。

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